人工授精(AIH)とは?流れや費用は?妊娠確率とは?

人工授精

子宮内に洗浄濃縮し、よりすぐった精子を、排卵の時期に合わせて女性の膣内に注入することによって妊娠をもらたす治療法です。顕微授精や体外受精とは違い挑戦しやすく、採卵・培養などに必要とされる特別な設備もいりません。

ただし、人工授精(AIH)にトライするには男性側の協力も必要だといえます。男性から採取した精液は2時間以内に病院・クリニックへ持参する必要があり、これができない場合は病院・クリニックで精液を採取しなければなりません。(凍結しておいた精子を使用できる施設もあります。)

人工授精はいつ始めるの?

基本はタイミング療法でも妊娠できない時に、人工授精へと進みます。またタイミング療法から人工授精へステップアップするには、以下のような理由があります。

  • フーナー(ヒューナー)テストという検査の結果が良くない場合
  • タイミング療法では妊娠できなかった場合
  • 生理周期に問題がある場合
  • 男性の精子に原因や男性の不妊症による原因がある場合

また多囊胞性卵巣症候群の人、卵胞が成熟する前に排卵してしまう人には人工授精前にアンタゴニスト法という排卵を抑制する製剤を自己注射して排卵をコントロールする場合もあります。

いずれにしろ、ステップアップについては医師との相談・指導が必要です。

人工授精の流れや方法は?

流れ

ひとことで人工授精といえど、治療の状況に授精・着床ついては個々によって違うものです。あくまで妊娠を助けるためのひとつの手段に過ぎないため、受精・着床・妊娠といった一連の流れは自然任せになります。

通院の回数も多くなりがちなので、医師やご主人と予めスケジュールやプランを話し合っておくと良いですね。人工授精をするにあたって女性側でできるポイントは、ホルモン剤等を併用し、いかに質の良い卵子と精子をつくり、着床しやすい子宮環境を整えるかということ。

生理開始から人工授精までのスケジュールをみていきましょう。

生理開始

生理と生理の間の周期をできるだけ一定にしていくため、ホルモン剤を投薬されることもあります。

生理開始の約5日後

排卵誘発剤やホルモン剤の自己注射(アンタゴニスト法)を行います。ここでの投薬は排卵誘発剤がメインで服用後~排卵日までの期間を一定にすることが目的です。

生理終了後(生理から1週間以内)

超音波エコーもしくは内診で卵子の大きさを計測していきます。排卵のタイミングを確実にするため、通院回数が増えてきます。

排卵日の検査(生理の10日前後)

超音波エコーでの卵子の大きさと子宮内膜の厚さで排卵日を予測し、人工授精の日時決定。

人工授精の日(排卵日から2週間後)

人工授精の当日、決められた時間に採取した精液を持って診察。施設によっては、予め精子凍結のできる施設もありますが、可能な限り当日に採取したほうが良いとされています。

精液の選別と培養

男性の精液は培養液を加えて選別し、良好な精子だけを使用するといった方法で精液の質を高め、妊娠へと導きます。精子の選別方法については、後程ご紹介します。

排卵まで

一方、女性側は卵子の大きさや排卵までの状態を超音波エコーで確認しておきます。
場合により人工授精ができない場合は、ここで胚移植のために卵子を採卵・凍結することもあります。

子宮に精子注入

スポイトのような器具もしくはカテーテルを使って子宮内に精液を注入します。

妊娠の判定を待つ

術後は30分ほど横になって安静にします。黄体化ホルモンの注射もしくは錠剤の併用。
超音波エコーで精子と卵子の状況を確認します。(これは病院・クリニックに よって違いがあります。)

人工授精の流れとは?

2017.10.22

人工授精、精子の選別について

精子

男性側に原因がある場合は、精子の選別が必要です。精子の中には不純物や奇形精子を選別することで妊娠率をアップさせます。選別をする3つの方法があります。

遠心分離法

精液に培養液を加え遠心分離器にかけます。こうすることで質の良い精液が下に沈むので、これを子宮内へ注入します。

スイムアップ法

遠心分離法によって採取した精液に培養液を加え、一定時間置きます。そうする         と元気な精子だけが上に泳いでくるのでこれを人工授精に使用します。

バーコール法

試験管に少量ずつ密度の違うバーコールという液体を重ね精液を加えます。これを遠心分離することで精子の濃度が高まり、運動率もアップします。

また先述のとおり、予め精液を凍結保存しておくこともできます。妊娠への成功率はできるだけ新鮮なもののほうが良いとされ、多くの病院が採取後1時間~3時間以内に病院へ持参することを推奨しているようです。

アンタゴニスト法

アンタゴニスト法とは、より多くの良好卵子を得るため、排卵誘発をし卵子を熟成させる方法です。数多くある排卵誘発法は人によって違うため、十分な検査をし方法や投薬の量が決定されます。

中でもアンタゴニストという製剤を自己注射し卵子が熟す前に排卵してしまうのを防ぐ効果があり、卵子が熟成しやすいことが特徴ですが、アンタゴニスト製剤が高額なため費用がかかることがデメリットといえます。

人工授精(AIH)の費用は?

費用は?

1回の人工授精にかかる費用は20000~30000円が平均といわれています。診療を受ける病院やクリニックによっても違いますが、1回の処置につき費用がかかりますので複数回すると単純に回数分がかかるようになります。

冷凍保存やホルモン注射

精子の凍結を利用する場合や、排卵を促すための薬や注射、着床をよくするための投薬については別途費用がかかります。

人工授精の費用は?

2017.08.24

人工授精(AIH)による痛みは?

施術による痛みはほとんどありません。ただし子宮の形によって痛みを感じることもあります。形は様々ですので、痛みがないという人も、あるという人もいますが、医師に相談しながら進めていきましょう。

また緊張していると痛みを感じやすくなりますので、リラックスすることが大切ですね。

人工授精の痛みはあるの?出血もする?

2017.09.02

人工授精と卵管内巡航受精(HIT)は違うの?

HITとは卵管内巡航受精の略称で、その名のとおり採取した精液が少ない場合、子宮内の卵管へ精液を注入することです。

AIHで結果が出ない場合や、卵管内が狭いことが疑われる場合に行われます。子宮内への注入よりも、より有効といわれていますが費用も人工授精よりは高額になります。

 

人工授精(AIH)回数と年齢別の妊娠成功率とは?

確率

人工授精で妊娠率が良いとされるのは、平均的に20代~30代前半の場合。ほとんどの方が複数回の人工授精を経験されての妊娠で、一般的には1~6回目までは1回ごとの成功率が10%前後といわれ、排卵誘発を同時に行うことで成功された方も多く、より100%に近づくため有効とされています。

6回まで妊娠を諦めたほうがいいかも?

また7回目以降は成功しにくくなるようです。これは女性の年齢など個々の置かれる環境が違うので、継続して人工授精を行うかどうかは医師との相談によります。

診療をうけている病院やクリニック、診療されている本人の意思にもよりますが7回目以降からは体外受精へとステップアップすることが多くみられます。

ご夫婦の年齢によっては、早い段階で体外授精や顕微授精へとステップアップすることもあります。着床・妊娠しやすい年齢、またその後の出産も見据えての医師の判断となるようです。

人工授精と受けるにあたり

不妊に悩みを抱くご夫婦にとって、人工授精は安価な治療ではないかと思います。不妊症の状態によっては、完全自然周期で人工授精をされる方もおられます。一方、投薬等でホルモンバランスや生理の周期を整え、複数回のチャレンジで効果を得ることも不可能ではないのです。

また年齢的に制限のある方でお悩みの場合は、体外受精などのウェイト期間に人工授精をしている方も少なくないようです。また人工授精を検討されている方に向けて、セットプランも病院によっては提案されているようです。赤ちゃんと過ごす、将来を夢見てぜひ前向きに検討いただければと思います。

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2017.05.22

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