アメリカで卵子提供を受けるには?ドナーの選択が可能な医療先進国!

2012年の体外受精は17万サイクル(治療数)、産まれた子供は6万人を超える世界最大の市場がアメリカです。「患者ファースト」「winっ×win」「資本主義」というキーワードが見え隠れするアメリカでの卵子提供の実情を、「法律」「患者数」「ドナー」「有名なクリニック」という観点で詳しく説明していきましょう。

アメリカの卵子提供に関する法律

法律

アメリカでは依頼者の安全を第一に考えた、厳格な法律が整備されています。アメリカには、日本の厚生労働省に当たる保健福祉省の機関で「食品医薬品局(FDA)」という組織があります。FDAの監査員は抜き打ちでクリニックを調査し、定められた検査を行っているかを監視します。例えば、ニューヨーク市内のあるクリニックは卵子提供ドナーに対し、感染病検査を厳重に行っていなかったという理由で即閉鎖になりました。このようにアメリカ国内では、毎年約400施設の10%が閉鎖に追い込まれています。
他にも胚移植は最高2個までという基準もあります。移植する胚の数は多いほど妊娠確率が高まりますが、2つ以上着床した場合の母体のリスクが高まります。そこで妊娠しにくい高齢の女性に対しても、依頼者の安全を最優先し一律で2個までと制限しているのです。
(ただ最近は「着床前診断」を併用するので、1つの胚移植をすることが一般的です。)

着床前診断とは?費用やリスクは?メリット、デメリットは?

2017.01.03

アメリカで卵子提供を受ける費用

費用は?

自身で全てを手配する場合、治療費は渡航費を除いて合計200~300万円程度です。
これに自身で見つけた卵子ドナーへの謝礼50~100万円程度を加えます。

航空券は、直行便往復で10万円程度(14時間なのでかなりキツイが)
ホテルも、1泊1万円ちょっとでかなり良い部屋に泊まれます。
したがって合計で、
・治療費:200~300万円
・ドナーへの謝礼;50~100万円
・1回目夫婦航空券:20万円
・1回目夫婦ホテル:5万円
・2回目妻渡航費;10万円
・2回目妻ホテル:5万円

が最低限かかってきます。
ただ実際には、自分が気にいるドナーを見つけることや現地病院との連携(日本での治療歴を伝えたり、治療の方針について合意するなど意思疎通すること)は難しいので、エージェントと呼ばれる代理店を通じて行うことになります。
その場合、渡航費を除いて500~600万円はかかると思ってください。

アメリカで卵子提供を受ける患者数

数値

アメリカには「SART」と呼ばれる、生殖補助医療のガイドラインを提供する専門家の集まりがあります。SARTによると、2012年にアメリカ全土で行われた卵子提供による胚移植は16,000回を超え、全体の平均出産率が49.6%と2人に1人の割合で出産に至っています。(溶解胚移植が37.2%、新鮮胚移植が56.6%)

これはあくまでも平均値で、病院によって公開しているデータの対象も違えば、実績も大きく変わってきます。
なので、検討している病院で自身の属性に当てはまる成功率を個別で見るようにしてください。

アメリカにおける卵子提供ドナー

ドナー

アメリカでの卵子提供ドナーは当然ですが、アメリカ在住です。その為、日本人ドナーは極めて少ないです。例えニューヨークという大都市であっても、大手のクリニックでも日本人ドナーは10人程度しかいないそうです。ほとんどのドナーが一度は提供を経験しているので、欲しいタイミングで提供してもらえるとは限りません。
余って凍結してある卵子も、中国人がすぐに買い占めてしまうそうです。

ドナーが卵子を提供する方法は2つあります。
1,患者が見つかっていない状態で採卵し、8個など小分けにして全て冷凍保存しておく
2,患者が見つかってから、その患者のために採卵し不要分は廃棄する
1の方法は患者とドナーのスケジュールを合わせる必要もなく、採取できた全ての卵子を有効活用できるので合理的ですが、初期投資(ドナーへの謝礼と保管費用)を企業が負担する必要があるので、規模の大きいエッグバンクしか実施することはできません。
この1の方法で冷凍保存された卵子を中国人が買い占めてしまうということです。

アメリカで有名な卵子提供クリニック

アメリカは国土が広いので、各都市に有名なクリニックがあります。
各都市の代表的なクリニックを紹介していきます。日本からアクセスが良く、人気なのは「ハワイ」「ロサンゼルス」「ニューヨーク」です。

ハワイで卵子提供を行うクリニック


ハワイは日本からのアクセスもよくリゾート地でもあるので、一番人気がある場所です。卵子提供を行うクリニックのレベルも高くおすすめです。

Fertility Institute of Hawaii

FIHは全米有数の実績を誇るクリニックです。これまで10,000人以上の患者を出産へと導いています。
卵子提供による妊娠率も非常に高く、
・1サイクルでの妊娠率(Clinical Pregnancy Rates)が80.4%
・複数サイクルを含めた妊娠率(Patients having extra embryos to freeze)が93.2%

に達します。これほどの実績が出るのは設立者のジョン・L・フラタレリ医師が不妊治療において20年以上の実績を持つ世界的な権威だからでしょう。
こちらのクリニックと提携しているエージェントは、アクトワンとメディブリッジです。

Pacific In Vitro Fertilization Institute

パシフィック IVF インスティチュートはハワイ最古の不妊治療クリニックで30年以上の歴史があります。
ただあまり情報を公開していないので、実際の成功率などは不明です。
提携エージェントはLA Babyです。

ロサンゼルスで卵子提供を行うクリニック

ロサンゼルスは一年を通して気温が15~25℃程度で雨もほとんど降らないので、非常に過ごしやすい気候です。そのためリラックスして治療に専念できると思います。日本人も多いので、提携クリニックが多いのも魅力的です。

the Center for Fertility and Gynecology

CFGはロスで30年の歴史があるクリニックです。外国から訪れる患者も多く、これまで25カ国以上の患者に子供を授けています。
成功率は2014年のデータで、
・新鮮胚移植の場合:患者数20組で75%(1人が40%,双子が35%)
・冷凍胚移植の場合:患者数1組で100%(1人が100%)
他のクリニックと比べてもデータをかなり詳細に公開している点で、信頼が持てると思います。
また特徴的なのは、自社が抱えるドナーのデータベースをweb上に公開し、ログインIDを持つ患者が閲覧できるようにしている点です。(一見した所アジア人はほとんどいません)
提携しているエージェントはアクトワンです。

CHA Fertility Center

CHAは世界で初めて一般向けの卵子冷凍保存施設を作った、ロサンゼルスでも大規模なクリニックです。その為世界的な知名度も高く、多くの外国人が訪れています。
卵子提供の成功率は2013年のデータを公開していて、出生率が
・新鮮胚移植の場合:患者数54組で68%
・冷凍胚移植の場合:患者数130組で58%
になっています。
それほど成功率が高いわけではありませんが、患者数が多いのは大きな安心材料になります。
提携エージェントはLA Babyです。

Southern California Reproductive Center

SCRCは、特にドナーの検査に力を入れているクリニックです。通常のクリニックでは卵子ドナーに対して数種類の主要な遺伝子疾患に関する検査を行いますが、こちらのクリニックは100種類以上の検査を行います。マイナーな遺伝子疾患まで防げる安心感が最大のウリになっています。
卵子提供の成功率は2014年のデータを公開していて、出生率が
・新鮮胚移植の場合:患者数27組で67%(1人が59%,双子が7.4%)
・冷凍胚移植の場合:患者数3組で100%(1人が100%)

なので、比較的成功率は高いと言えるでしょう。
提携エージェントはミラクルベビーです。

ニューヨークで卵子提供を行うクリニック

New Hope Fertility Center

NHFは世界各国から1日平均120人の患者が訪れるので、中国語・スペイン語・日本語・ロシア語・フランス語に対応しています。日本からも毎年20組のカップルが訪れているそうです。
院長のJOHN ZHANG氏は日本で技術を学び、加藤レディースクリニックで行われている低刺激の治療が行われています。また治療に使われる針や機具なども全て日本メーカーからの輸入なので、日本人に支持されています。
ただ卵子提供の成功率はあまり高くありません。
2014年のデータによると、出生率が
・新鮮胚移植の場合:患者数6組で50%
・冷凍胚移植の場合:患者数173組で46.8%

残念ながら提携している日本のエージェントは確認できませんでしたので、あえて選ぶ必要はないと思います。

アメリカでの卵子提供体験談

経験談

アメリカで実際に卵子提供を受けた女性の体験談を紹介しましょう。以下、ヒアリング内容を文意を変えずに本人が特定されないよう編集を加えております。

卵子提供で出産に至らなかったみかさん(仮)

私はいわゆるキャリアウーマンまっしぐらな生活でした笑
自営業の父親の影響もあってか、高校生くらいから起業を考えていました。大学卒業後、外資系投資銀行に入社しいくつかの企業を転々としました。1日18時間労働の世界なので辞めていく方がほとんどですが、残っている業界女性は独身で馬車馬のように働いていたので、環境的にも『自分の生殖年齢が終わりに近づいている』ということは感じませんでした笑

36歳の時に起業し、その2年後に結婚しました。自分の属するコミュニティが「独身」から「既婚者」に変わったので、『40歳近くになってまだ子供がいないのは自分だけだ!』と急に焦りを感じたんです。そこで、自力で1年間子作りを行ったのですが妊娠しなかったので、東京にあるクリニックに通うことにしました。

39歳で人工授精を3回行い、一回妊娠しました。しかし流産してしまったので、別のクリニックで体外受精にチャレンジしました。幸い1回目の体外受精で妊娠したのですが、6週目でまた流産してしまいました。

その後、旦那の転勤に合わせてロサンゼルスに移り、不妊治療を継続しました。こちらのクリニックでは、「自身の卵子での出産に2度失敗しているので、年齢的にも卵子提供をする方が良い」とアドバイスを受け、『他人の卵子を使ってまで子供を産む必要があるのか?』と考えましたが、チャンレジしてみてそれでもうまく行かなければ諦めようと思いました。

そして2度受精卵の移植を行いましたが、着床しませんでした。日本とアメリカで500万円以上の費用とそれなりの時間をかけたのでとても残念でしたが、『ここまでやったのだから、旦那と2人で生きていく運命なんだ』と諦めることが出来たんです。
今では、2人で悠々自適な生活を送れているので結果的にはよかったのかもしれません笑

卵子提供の体験談:きみこさん

不妊治療を行う事でこれから生まれてくる子供に対して罪悪感を感じてしまい、一時期精神的に不安定な時期がありました。ですが、たまたまご近所さんに不妊治療の経験者さんがいたのでその方が私を何回も励ましてくださいました。落ち込むことも有りますが周りにそう言う経験者の方がいることはやっぱり心強いんだなあと感じました。励まして貰えることで私も頑張ろうって気にもなれたし夫や近所の人にも感謝の気持ちで一杯になりました。

卵子提供を始める前は、ご近所の不妊治療の経験者の方。精神的に安定するには如何したら良いのか等をききました。また、夫には話せないような辛い事をお話しさせて貰いました。日本に帰ってきてからのバックアップクリニックのことが不安でしたので、特によく聞いたのは不妊治療後のアフターケアについてです。

アメリカでの卵子提供を検討している方へ

検討中

アメリカのクリニックは、日本と比べて良くも悪くも合理的です。サービスに対する考え方や顧客ニーズへの対応という商習慣が合うかどうかは自身の性格と照らし合わせて見てください。一番のメリットは卵子提供においてドナー選択が認められているという点です。やはり自分に似た顔や家族の病気歴は気になると思うので、現実的に卵子提供を行う上で最有力の選択肢がアメリカと言えるでしょう。

病院サービスに対する日本の考え方の違い

アメリカは日本と比べると良くも悪くも合理的です。日本では2回目以降の来院であっても医師の診察が行われますが、アメリカでは採血や途中経過のモニタリングではその必要はありません。(医師は空いた時間で他の患者を見ることが出来るので、売上げが上がるという訳です)
また、看護師からの診察結果や支払明細に関する詳細な説明も日本では当たり前ですが、アメリカではありません。一方でアメリカは複数の医師が勤務していて、休日でも診察できるクリニックが多いです。

顧客ニーズを最優先するという倫理観

アメリカでは胚移植の数が2つと決められていますが、クリニックによっては顧客の希望に合わせて5,6個移植するケースも少なくないです。高齢出産で母体にリスクがあっても、『患者が望んでいることだし、クリニックも売上になるのでwin×winだ』と考えます。
またアメリカでは「精子バンク」ビジネスも100億円を超える巨大市場です。オリンピックメダリストやエリート大学生の精子を取り揃え、顧客はオンラインショッピングをするように条件に合う男性を見つけ、その精子を高額で購入します。こうして生まれた子供は「デザインベイビー」と言われますが、アメリカ人の倫理観では「一般的な結婚では女性は理想のパートナーを選びます。したがって出産できない夫婦が、妻の理想のパートナーを選ぶことに何の不思議もない」というロジックです。

理想の卵子ドナーを見つけるには

先程も述べたように、現地のクリニックには日本人ドナーがほとんど登録されていません。したがってドナーを選びたいと考えた時、必然的に日本の「卵子提供エージェント」サービスを使うことになります。エージェント各社は常時100人程度のドナーを保有しているため、好みのドナーを選択することが出来ます。エージェントサービスを使ってドナーと提携病院をアレンジしてもらい、コミュニケーションの不安もなく実施するのが日本で最もメジャーな方法です。

スペインで卵子提供を受けるには。魅力的な費用と致命的なデメリット

2017.01.03

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アドバイザーみどり
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