卵子提供で生まれた子供の遺伝子は誰のDNA?

卵子ドナーを検討する際に気になることとして、「子供の遺伝子やDNAは誰のものか?」「法的な親は誰なのか?」という疑問が出てくると思います。その疑問に対する回答をしていきます。

卵子ドナーの遺伝子が受け継がれる理由

結論としては、遺伝子は卵子ドナーの物が受け継がれます。
まず、遺伝子やDNAなどの単語は混同しやすいので、簡単に説明しておきます。

  • DNA:「遺伝情報を記録している物質」です。生物を作るのに必要な情報が全て詰まっているので「生命の設計図」と呼ばれます。
  • 染色体:「DNAとヒストンからなる物質」です。DNAはとても長い物質なので、ミシン糸の様に収納するために巻きつける芯が必要なんです。
  • 遺伝子:「DNA上のタンパク質の作り方を記録している場所」です。DNAにはタンパク質について書かれている以外にも多くのことが書かれていて、タンパク質に関する情報は1.5%程度です。

これらを1冊の本に例えるなら、染色体=本、DNA=インク、遺伝子=本の一節
という様なイメージです!
精子に父親の本、卵子に母親の本が入っているので、子供に2冊の本が受け継がれます。ごく一部の特殊なケースを除いて、遺伝子は卵子と精子の提供者のものになります。

法的な子供の母親は誰か?

一般に子供の母親は3種類に分類されています。「遺伝上の親」「生みの親」「養育の親(社会的な親)」です。
以下のケースで法律上の母親は、誰になるのでしょうか?

卵子提供を受けた場合の母親

卵子提供を受けて出産した子供の場合、遺伝上の親=ドナー、生みの親・養育の親=依頼人という事になります。
日本では民法に定められてはいませんが、裁判所が「分娩した女性を子供の母親とする」という見解を出しているので、依頼人が母親になります。

代理出産を受けた場合の母親

代理出産の場合は、事情が変わってきます。
遺伝上の親・養育の親=依頼人、生みの親=代理母という事になります。
その場合、日本の法律上代理母が「母親」ということになります。

卵子提供と代理出産を受けた場合の母親

こちらは更に厄介なケースです。あまり例は多くないですが、
遺伝上の親=ドナー、生みの親=代理母、養育の親=依頼人という3つの母が分離されます。この場合も、代理母が母親になります。

代理出産とは?

2017.08.16

最新の研究により「母親自身の遺伝子もDNAも子供に受け継がれる」

2015年9月に「卵子提供を受けた受精卵に生みの親の遺伝子が伝わる」という衝撃的な論文が掲載されました。これまでは、卵子提供者の遺伝子のみが伝わると考えられていましたが、イギリスのサウサンプトン大学のニック・マクロン教授の発見を元に、生殖医療研究のスペシャリストであるカルロス・シモン博士とフィリペ・ビレラ博士らが主導して論文を作成し、医学誌「Development」に掲載されました。

具体的には、スペインにある最先端不妊治療を行うことで有名な「IVI Valencia」病院で、20人の女性患者の調査をした結果、「胎児は母体の子宮内にある羊水を通じて、DNAを吸収している」という事実が判明しました。

これまで、「卵子提供を受けた場合、母親自身のDNAが子供に受け継がれない」という事実がどこか胸の奥に刺さっていた方が多いと思いますが、今回の研究が事実であればドナー卵子で出産を行った母親と卵子提供を検討している患者が堂々と「この子は私の子です」と言えるようになります。そういった意味でも、非常に大きな発見だったと言えるでしょう。

またマクロン教授は以前から、ドナー卵子によって生まれてきた子供であっても母親に似ているということを不妊治療の現場で実感していたそうです。ドナー選びの段階で顔が似ているドナーを選んでいるという理由もありますが、母親の遺伝子を吸収しているのであれば納得です。

卵子提供とは?費用やリスクは?日本か国外?

2017.05.20

 

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