スペインで卵子提供を受けるには。魅力的な費用と致命的なデメリット

スペインは卵子提供自体が合法なので「不妊治療大国」としてその名が知られています。スペイン生殖器学会(SEF)によると、2011年に約11万個以上のドナー卵子があり、ヨーロッパ全体の40%を占めています。

そんなスペインでの卵子提供の実情を、「法律」「患者数」「ドナー」「有名な
クリニック」という観点で詳しく説明していきましょう。

スペインの卵子提供に関する法律

スペインではその寛容な国民性からか生殖医療に関する規制がほぼありません。それゆえ、ヨーロッパ最大の卵子大国と言われています。

具体的には、「男女の産み分け」「代理出産」以外はだれでも卵子提供が認められています。結婚している夫婦に限らず、事実婚のカップル、単身女性、同性愛者なども対象になります。

しかし、卵子提供者は完全に匿名で、クリニックからドナーの情報(人種や国籍も含め)を伝えることは禁じられています。顔立ちや慎重などの「身体的特徴」を優先してマッチングが行われます。年齢と血液型以外は伝えられないので医師に任せる形になります。

ちなみにヨーロッパではキリスト教の思想が広まっているので「子供は神の子」という思想が浸透しています。養子縁組で、アジア人や黒人など人種を問わずに引き取ることも自然に行われています。したがって、他人の卵子を使って出産する卵子提供にも寛容で、イタリア・ドイツ・オーストリアを除いてほとんどの国で(一定の規制の下)認めています。

スペインで卵子提供を受ける費用

渡航費を除いて合計6,000~7,000ユーロ程度です。航空券は、直行便往復で10万円程度(14時間なのでかなりキツイが)ホテルも、1泊1万円ちょっとでかなり良い部屋に泊まれます。したがって合計で、
・治療費:80万円
・1回目夫婦航空券:20万円
・1回目夫婦ホテル:5万円
・2回目妻渡航費;10万円
・2回目妻ホテル:5万円

の120万円ほどで足りてしまいます。
費用が安いこともヨーロッパをはじめ、世界から多くの患者を惹きつける理由でしょう。

スペインで卵子提供を受ける患者数

ヨーロッパでも随一の不妊治療大国であるスペインには、毎年多くの外国人患者が訪れます。年間15,000人以上の外国人患者が訪れますが、そのうち70%が卵子提供による体外受精の治療です。

卵子提供最先進国のアメリカと比べた際の特徴としては、
・スペインの血液検査では、アメリカのFDA基準よりも項目が多いです。
・ドナーの排卵サイクルにシンクロさせるため、アメリカではルプロンの注射が続きますが、スペインはでは1回の注射のあと飲み薬を服用します。
・胚移植後、アメリカでは3日程度寝ているよう指示されますが、そのまま帰国してもよいです。

しかし、スペインでは重大な遺伝子疾患でもない限り染色体検査が出来ません。

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スペインにおける卵子提供ドナー

スペインでは街のあちこちに「ドナー募集」の広告が貼られています。謝礼は約900ユーロなので、若いスペイン女性が多く登録しています。

しかし、日本人はおろかアジア人ドナーは多くないので、スペインで卵子提供を受ける場合、ハーフの子供になる可能性が高いことを覚悟しなければなりません。

スペインで有名な卵子提供クリニック

スペインのおける卵子提供の治療は自由診療(=全額自己負担)なので、クリニックは切磋琢磨し技術的に高い水準に位置しています。その中でも有名なクリニックがバルセロナにある「エウジン」です。
エウジンで1年間に行われる「卵子提供による体外受精」は3000回を超え、妊娠率は61%と公表されています。また患者の60%が外国人なので、9ヶ国語に対応し、各国の文化的な背景にも配慮した治療を行っているそうです。

スペインでの卵子提供体験談

スペインで実際に卵子提供を受けた女性の体験談を紹介しましょう。以下、ヒアリング内容を文意を変えずに本人が特定されないよう編集を加えております。

44歳で卵子提供で出産したけいこさん(仮)

私は40歳で結婚したんです。そこそこの大学を出て、普通に会社員をしていました。元々「キャリアウーマンになりたい!」というタイプでもなかったのですが、広告代理店の仕事がそれなりに楽しく、気がついたら39歳で40目前になっていたんです。

「このまま1人で年を取っていくのはまずい!」と急に焦って結婚相談所に入会しました。私の年齢で結婚はかなり厳しいと覚悟していましたが、運良く今の旦那と出会って翌年結婚することができました。

日本での不妊治療

結婚後、自然妊娠することは難しいだろうと思っていたので都内のクリニックで不妊検査と不妊治療を行いました。お医者様から、「時間がないから体外受精で行きましょう」と言われ、計7回トライしましたが上手く行きませんでした。(体外受精でうまくいく場合の9割は6回以内だそうです)

そこで最終手段として、「私の老化した卵子ではなく、若い卵子を使えば子供が産めるのではないか」と思いました。幸い夫も、「子供がほしい」と思っていて、「お前がしたいようにしよう」と応援してくれたので、卵子提供を受けることを決意しました。

1回目のスペイン来訪

スペインを選んだのは正直、旅行先としても行ってみたかったからっです笑
この時には「もし子供産まれなくても、2人だけの人生を歩んでいこう」と気持ちが軽くなっていたので、卵子提供による治療のついでに(行ってなかった)新婚旅行もするくらいの気持ちでした。

そこらじゅうにあるバルで、タパスをつまみパエリアを頬張り、ワインをガブガブ飲みました笑

そして満を持して、クリニックの扉を叩きました。初診でどんなことが行われるのだろうかと緊張していたのですが、おもったよりもあっけなく終わりました。私は今まで受けた不妊治療の内容と結果を説明し、卵子提供を受けたいと言っただけです。そして夫は精子を取り出し、冷凍保存しました。

2回目のスペイン来訪

2回目は私1人で訪れました。今度はさすがに旅行を含まない短期滞在です笑
病院に向かい、冷凍保存した夫の精子と提供卵子で体外受精させた受精卵を、私の子宮内に移植しました。1回で上手く着床し、あっという間に出産を迎えました。ただし予定日よりも2週間近く早く産まれる早産でした。

出産後の生活

この子本当にかわいいんです!最初は「他人の卵子を使って産んだ子供って、どういう感情になるんだろう」と悩んでいましたが、自分のお腹で育って、お腹を痛めて産んで、毎日世話していると、完全に自分の子供としか思えないんです。

昔の悩みがウソのように今は毎日幸せです。この子がもう少し大きくなってから、卵子提供に関してどのように伝えるかを検討します。

38歳で卵子提供で出産したきよみさん(仮)

私はドイツ人の年下の夫と国際結婚をしました。35歳で結婚をして不妊治療を行いしましたが、2年間子供が出来ませんでした。過去4回体外受精もしたのですが、受精卵を子宮に戻した後に問題が生じてしまい妊娠に至りませんでした。

主治医に「若い卵子なら可能性があるかもしれない」と言われ、現実を突きつけられた気持ちになりました。そこで卵子提供について夫に相談した所、「チェコとスペインの医療技術が高いらしい」という話になり、それぞれ幾つかのクリニックをピックアップしました。

最終的には日本人のスタッフがいて実績が多いスペインのクリニックを選びました。

ドナーが選べないことに対する不安

私たちは日本人のドナーに対するこだわりはありませんでした。夫もドイツ人なので、当然ハーフの子供が産まれてくるし、ドイツ人とスペイン人の顔の違いなんで誰にもわかりません笑

しかし、ドナーが選べないことにはやはり不安はありました。スペインでは卵子提供者の匿名制度を実施していて、彼女のプロフィールはもちろん国籍も知ることが出来ません。「なるべく私に顔が似ている方」を先生にお願いし、後は祈るだけでした。

両親への告白

もう1つ卵子提供で悩んだのは両親に報告するかどうかです。昔気質な家で育ったので、両親が子供を孫として受け入れてくれるかがとても不安でした。結局告白することにしたのですが、母が案外受け入れてくれてとても安心しました。

むしろ比較的高齢で出産する私の身体を気遣ってくれたのです。そして今では孫に会うことをとても喜んでくれています。

スペインでの卵子提供を検討している方へ

スペインにはドナーもクリニックもたくさんあります。費用もかなり安いので卵子提供を行う環境としては有力な候補になるでしょう。ただし最大のデメリットは、「ドナーが選べないので、提供者がスペイン人になる可能性が高い」ということです。

「将来子供に出自のことを伝えるかどうか。どのように伝えるか。どのように育てていくか」ということまで考えた上で、選択してください。
日本人のドナーの中からプロフィールを選びたいという場合は、総額300~500万円程度と高額になりますがエージェントサービスを利用すると良いでしょう。

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