凍結胚移植とは?

凍結胚移植とは、体外で受精でさせた受精卵を凍結してから子宮に移植する方法です。凍結させずに移植する方法を新鮮胚移植と言います。凍結胚移植では凍結した受精卵を次回以降の妊娠周期や、子宮の状態がいいタイミングで胚移植することができます。

凍結胚移植とは?

冷凍胚移植とは

体外受精(顕微授精)では、採卵した卵子と精子を人工的に授精させ、受精卵(胚)を培養して、子宮内に戻します。これを「胚移植」と言います。

胚移植には3つの方法があります。GIFT、ZIFT、IVF-ETです。しかしながら現状ではIVF-ET以外はほとんど行われることがありません。技術の進歩とともに胚盤胞まで培養してから子宮内に移植できるようになったからです。

受精卵が大きくなってから移植した方が妊娠率が高くなるため、大きく成長した胚盤胞になってから胚移植するのです。基本的には移植する受精卵は一個となります。35歳以上で2回以上体外受精をしてうまくいかない場合に二個以上胚移植することもあります。

排卵直後の子宮は排卵誘発剤によって腫れていたり、女性のホルモンバランスが崩れることが多く、凍結胚移植するケースが多いです。そうすることで、新鮮胚移植より、着床率が高くなり、流産率も低下するといわれています。

GIFT

卵子と精子を受精卵にして移植するのでなく、そのまま卵管内に移植します。

ZIFT

卵子と精子の受精後12時間後に受精します。おなじく接合子(受精したもの)を卵管内に移植します。

IVF-ET

初期胚(受精後48−72時間)、桑実胚(受精後96時間)、胚盤胞(受精後120時間)のはいを子宮内に移植します。

 

排卵誘発剤をしようした場合は?

排卵誘発剤を使用して、採卵をした場合、クリニックの医師は新鮮胚移植ではなく、凍結胚移植を勧める医師が多いです。

なぜなら、誘発剤によって、卵巣に負担をかけているため、ホルモンバランスが乱れていたり、子宮内膜の厚さが足りないなど、せっかくの胚が子宮に着床する(妊娠する)可能性が低くなっているためです。

妊活で不妊治療している人は、まず病院で先生からタイミング法の指導を受けて、それでも妊娠に至らない場合は、人工授精、体外受精(顕微授精)とステップアップしていくのですが、治療を始めてから時間がかかります。

冷凍胚移植の妊娠率へのメリットは?

凍結胚移植のメリット

不妊治療している人は、1周期でも無駄にせず妊娠をしたいと新鮮胚移植をされるかたもいますが、1周期おくらせる凍結胚移植にはメリットもあります。

胚を凍結することによって、子宮内膜の状態が良いときに、(妊娠しやすい状態)移植することが出来ます。そのために、新鮮胚移植の妊娠率が約20%に対して、凍結胚移植は約35%と高くなります。

採卵する際、排卵誘発剤を使用し、少しでも多くの卵子を採卵できるよう、卵巣を刺激します。移植する胚は、多くても2個なので、卵子が多く取れた場合は、精子と掛け合わせ受精卵(胚)として、凍結保存しておくことが出来ます。

凍結胚移植のデメリット

デメリット

凍結した胚の一部には退行変性がおきることがあります。その場合は移植ができません。退行変性するかどうかは、凍結胚のグレードに左右されますので、胚には一定のグレードが必要とされるのです。

そこで全ての胚を冷凍するのではなく、受精卵の中でもグレードの高いものを冷凍させる必要があるのです。そこでグレードが低いものしかない場合は、凍結胚移植がしづらいといったのもデメリットになります。

凍結胚移植の種類

胚移植の種類

凍結胚移植には医学的に2つの種類があります。全胚凍結と余剰胚凍結です。全胚凍結では受精卵を移植後にすべて凍結します。余剰胚凍結では、移植後にあまった胚を凍結します。

全胚凍結

ホルモンバランスの乱れや、卵巣過激刺激将校宮の発症している状態や、その他にも患者の方針で凍結してすすめたい場合に行われます。基本的には採卵周期で移植が好ましくない何かしらの事態が発生している場合に行います。

余剰胚凍結

移植する胚以外にも、グレードの高い胚があり捨ててしまうのには勿体無いケースに、冷凍して次回以降使えるように一部冷凍保存します。

実例としては移植に成功して2番目の子どもを産むときに、排卵誘発剤を利用してるの排卵や、注射しての採卵をせずに移植ができるので、される方も少なくないです。

凍結胚移植のスケジュール

冷凍胚移植のスケジュール

まず採卵を行った後、病院の先生が新鮮胚移植か凍結胚移植するかを判断します。新鮮胚移植の場合は、その周期に移植することが可能です。

凍結胚移植の場合は、一度生理を起こして、卵巣を休ませることで、ホルモンバランスが整い、妊娠しやすい状態にさせることが出来ます。

そして胚を一旦、凍結して移植するときは

・自然周期法
・ホルモン補充周期法

この2つの方法があります。このどちらの移植方法でも排卵予定日の1~4日前には、クリニックで、超音波検査と血液検査で、子宮内膜の状態を確認し、胚移植が出来る環境が整っているかを判断します。

自然周期法

ホルモン剤を使用せず、自然に排卵した後に胚移植を行う方法です。
生理の周期が安定している人や、病院の日ごろの検査で、子宮内膜の厚さが常に十分ある人が行えます。

自然周期法は、ホルモン剤を使用しないため、費用はかからないことがメリットですが、デメリットとして、胚移植のベストなタイミングを見極めるため、病院に通う回数が多くなります。

主なスケジュール
生理開始10日目ごろに病院で、超音波・血液検査でいつ頃排卵するのかを判断します。排卵を確認し、その日を排卵0日として、2日~5日後に凍結胚移植をする。

ホルモン補充周期法

卵胞ホルモンと黄体ホルモンを補充することで、子宮内膜を厚くさせ胚移植を行います。ホルモン剤を使用することで、コントロールができるため、移植のスケジュールが組みやすいです。

生理周期が不安定だったり、性格な排卵日を特定することが難しい人や、仕事と不妊治療の両立で、移植日を事前に決めておきたい人がこの方法で移植します。

主なスケジュール
生理開始2日目に病院で、卵胞ホルモン剤の投与。
生理開始12~14日目に病院で超音波による、子宮内膜の厚さの確認
子宮内膜が8mm以上になっていれば、黄体ホルモンを投与。
移植する胚の培養日数い合わせて凍結胚を融解して移植する。

凍結胚の着床時期

凍結胚の着床時期

凍結胚が移植されてから、子宮内に着床する時期は、胚の培養日数によって異なります。
およそ3~5日だとされています。

移植した受精卵が子宮に着床すると、約2週間後の妊娠判定で、妊娠が成立したかどうか確認することが出来ます。

移植をして、無事に着床すると、妊娠初期症状として、眠気やおりものの変化や微熱など、現れることがあります。もちろんこれには個人差があります。

凍結胚移植後の過ごし方

凍結胚移植後の過ごし方

普段通りの生活で構いません。病院側からもそのような説明を受けるはずです。凍結胚移植をしたからと言って、してはいけないことはなにもありません。

判定が陰性だった場合、○○をしたから駄目だったんだと、思わないように、自分が気にすることはしなくてもいいと思います。しかし、万が一着床していたらと考えると、やはりお酒は控えておきたいものですね。

凍結胚移植の安全性とリスク

凍結胚移植の安全性

凍結胚移植の治療手段が流産率を上げることはありません。
しかし、胚を冷凍保存や移植するために融解をする過程で、胚にダメージを与えてしまうことがあります。

その確率はとても低いのですが、せっかくできた胚が壊れてしまうというリスクがあるということを覚えておきましょう。

凍結胚移植の費用

凍結胚移植の費用

体外受精は保険が適用されず自費診療になります。おおよその費用は下記になりますが、
受精した胚を、どの段階まで培養して成長させるのかなどでも、大きく値段は変わってきます。

一般的な相場
・体外受精(採卵・培養・移植):約15万円
顕微授精 :約5万円
胚凍結 :約5万円
胚融解 :約3万円

費用に関しては、病院によって異なるので、通っているクリニックの医師に確認しましょう。

体外受精とは?

2017.05.22

凍結胚移植後の症状とは

凍結胚移植後の症状とは

妊活をしている人たちは、この期間はとても敏感になります。移植した日を0日目として、1日目、2日目 症状など、インターネットで調べたりしますが、凍結胚移植後の症状は人それぞれです。

着床したことは、妊娠判定を行わなければ明確にはわからないのですが、中には下腹部の痛みがあったりと、身体の変化を感じる方もいらっしゃいます。

とはいっても、そのような症状があったのにも関わらず、妊娠判定は陰性の場合もあります。なのであまり過敏にならずに妊娠判定をまちましょう。

まとめ

凍結胚移植は、1.女性の体に負担のない形で行える。2.着床率の高い。3.流産率も低い。治療方法になります。凍結している間に、自分の身体を整えて、万全な状態で胚を移植してあげるのも、いいと思います。

あなたの状況と照らし合わせて考えてみてはいかがでしょうか?

東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。

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