受精卵のグレードは?

今回は、その受精卵のグレードや妊娠率について、説明します。体外受精や顕微授精で、採卵した卵子と精子を掛け合わせ受精卵を培養して育てます。

その受精卵は時間をかけて細胞分裂を繰り返し、子宮で着床できる状態へと変化していきます。

自然妊娠の場合は、当然その受精卵がどのように細胞分裂をしていくか確認することはできませんが、体外受精(顕微授精)の場合は、それが可能です。

受精卵のグレードとは?

受精卵のグレード

受精卵は、着床するまでに、8回以上細胞分裂を行います。その際、細胞の数やフラグメンテーションの有無で1~5のグレードに選別します。

グレード1が最も良く、数字が増えていくことによって、グレードは下がっていきます。

初期胚のグレード

初期胚はグレードが小さいほど良い受精卵とされています。基準としては、きれいに分割しているかどうかです。分裂した細胞がきれいな丸であればグレードはよくなります。

細胞分裂した際、分割した細胞のいくつかが壊れてしまっているものを、フラグメンテーションと呼び、そのフラグメーションを割合が多ければ多いほど、グレードの数値が悪くなります。

グレード1 分割が均等でフラグメンテーションがない
グレード2 分割が均等でフラグメンテーションが10%以下
グレード3 分割が不均一でフラグメンテーション10%以下
グレード4 分割が不均一でフラグメンテーションが10~50%
グレード5 分割が不均一でフラグメンテーションが50%以上

胚盤胞のグレード

grade

胚盤胞のグレードは、一般的にどのクリニックでも、「ガードナー分類」というものを使用して分類します。初期胚とは違い、グレードの数が大きいほど成長が進んでいて、着床しやすいと言われています。

分割を続けた細胞は、胞胚と呼ばれる胚盤胞の特徴である空洞ができます。その空洞=胞胚腔の広がり程度によって、グレードが決められます。
グレード1 初期胚盤胞(胞胚腔が50%以下)
グレード2 初期胚盤胞(胞胚腔が50%以上)
グレード3 胚盤胞(胞胚腔が全体にいきわたる)
グレード4 拡張胚盤胞(胞肺腔が全体にいきわたり透明体が薄くなる)
グレード5 ハッチング(孵化)が開始
グレード6 ハッチング(孵化)が完了

クリニックによっては、グレード4まで成長させ、ハッチング(孵化)は人工的に行うアシストハッチングをするところが多いようです。

また胚盤胞には、内細胞塊(赤ちゃんになる部分)の状態と、の状態も評価します。それぞれの評価をABCと表し、内細胞塊(赤ちゃ外細胞塊(栄養外肺葉)んになる部分)は細胞数が多ければ多いほど、外細胞塊(栄養外肺葉)は細かくて均一なものが良い評価となります。

内細胞塊(赤ちゃんになる部分)

A 細胞数が豊富

B 細胞数は普通

C 細胞数が少ない

外細胞塊(栄養外肺葉)

A 細胞が細かくて均一

B 細胞は普通

C 細胞が荒くて不均一

評価の表し方

評価の仕方はは、例えば2ABのように
・数字
・アルファベット2つ
の3桁で表示します。
2ABだと、グレード2の胚盤胞で、内細胞塊(赤ちゃんになる部分)がA、外細胞塊がBということを意味します。

グレードによる妊娠確率

確率

胚盤胞に成長するまでに、5~6日と言われていますが、7日目に胚盤胞になる受精卵もあります。成長が遅いからと言って、妊娠確率が下がるというはっきりしたデーターは出ていません。

もちろん、グレードが良い胚盤胞のほうが妊娠確率が高くなるといわれていますが、グレードが低いからと言って、絶対に妊娠できないというわけではありません。ということは、グレードが高いからと言って、必ず妊娠するわけではないのです。

また、初期胚での妊娠確率は約20%に対して、胚盤胞の妊娠確率は30%と言われています。しかし、培養して胚盤胞に育てることも決して確率が高いわけではないので、難しいとこです。クリニックや医師によっては、5日目胚盤胞しか移植をしないとか基本方針を決めているところがあります。

初期胚や成長の遅い胚盤胞では妊娠はできないというわけではないので、自分が通っているクリニックがそのような方針をもって不妊治療を行っているのであれば、家庭内で相談して、そのクリニックで不妊治療を進めていくか、決めましょう。

グレードと冷凍保存の関係

1周期ずらして子宮に戻すため、受精卵を凍結保存し、移植をする際に融解をします。しかし凍結保存や融解をするからと言って、グレードの良し悪しに関係はありません。

凍結や融解する際に、受精卵に負担がかかり壊れてしまう恐れを心配しているのかもしれませんが、それについては、現在の医療技術においてはほとんど問題ありません。

ですから、1周期にこだわらず、妊娠しやすい状態のときに移植をすることが出来るため、何周期でも凍結保存が可能です。

受精卵が胚盤胞になるまでの流れは?

カレンダー

卵子と精子が受精して初期分割杯が終了すると桑実胚、胚盤胞と成長していきます。
1日目 受精確認
2日目 4分割
3日目 8分割
4日目 桑実胚
5日目 胚盤胞

このように、胚盤胞にまで成長するには、受精後5~6日かかります。しかし、受精卵の全てが胚盤胞に育つとは言い切れません。胚盤胞に成長する確率は30%と言われています。

まとめ

いかがでしたか?妊活で不妊治療をしている人であれば、高い費用を払って体外移植をするのであれば、少しでも着床率(妊娠率)が高い胚盤胞まで育てて、移植したいですよね。

しかし、培養するより子宮の中で育ててあげるほうが、受精卵が育ちやすいこともあります。クリニックによっても、方針が様々だったりするので、家庭内でよく話し合ってくださいね。

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