体外受精後の妊娠判定はいつ?

体外受精(IVF)後の妊娠判定は、胚移植後14〜21日後に行います。胚移植は、生理周期を確認して、排卵日付近に行います。自然妊娠の場合も同じですが、受精卵は受精後3〜5日間かけて分裂を繰り返し、胚盤胞となって子宮内膜に着床します。

体外受精の着床時期は?

着床時期

胚盤胞が子宮内膜に着床すると将来胎盤になる組織からヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が分泌され、妊娠の初期から増加します。妊娠が成立していると、このhCGの血中濃度は100mlU/ml以上となり、妊娠が成立したと判断することができます。

受精卵が着床した直後である妊娠のごく初期の場合、hCG濃度はあまり上昇していないため妊娠を判定しにくく、妊娠の成立を判断することはできません。

そのため、hCG濃度が上昇してくる時期である胚移植後14日〜21日後(妊娠が成立していれば妊娠2〜3週目)に妊娠判定を行います。

体外受精の着床時期?

2017.09.05

体外受精の妊娠判定の検査とは?

判定

胚移植後の妊娠判定には尿検査と血液検査を行います。最近では尿検査よりも正確に知ることができる血液検査のみを行うこともあります。尿や血液中のhCG濃度を調べて妊娠しているかどうかを診断します。

妊娠初期の判定日は?

妊娠の初期なので妊娠判定日までにはhCG濃度が100mlU/mlまで増加していないことも稀にあります。その場合は、不妊治療を行っている病院の医師とも相談しながら、再度、日を改めて検査を行います。

しかし、再度検査を行ってもhCG濃度が上がっていない場合、その後エコーでも確認できない場合は、着床しても成長ができず流産となったことになり、化学流産と診断されます。

体外受精の妊娠の経過によるhCGの変化とは

変化

胚移植後の妊娠判定は14日目から21日目に行いますが、着床していて妊娠が成立していればその時期は妊娠2週〜3週となっています。

その間のhCGの変化は、妊娠3週で50mlU/ml、4週で20〜500mlU/mlとなり、妊娠9〜10週目ころに最大値14000〜170000mlU/mlとなりその後、少し減るものの一定となって妊娠が継続されます。

体外受精後の妊娠判定日より前に妊娠検査薬を使える?

検査薬

妊娠検査薬は病院の検査と同じく、尿中のhCG濃度での反応を調べるものです。妊娠検査薬はhCGが50mlU/mlで反応するものが多いのですが、特に妊娠のごく初期では判定のラインがはっきりと出にくいものもあります。

特に尿中なので血中濃度よりは低くなることがあるので、妊娠したと正確に判断するには難しいものでもあります。

妊娠検査薬のフライングとは?

妊娠判定日より前に検査すると本当は妊娠しているのにもかかわらず、hCG濃度が低いために陰性となることもあります。これをフライング検査といいます。

何度か妊娠検査薬で検査を繰り返すと、判定のラインがはっきり出て陽性となったり、うっすらと陽性反応を示したり、陰性となったりと繰り返すこともあります。

hcg濃度で流産を判断できる?

hCG濃度は、徐々に上がっていくものですが、測定するタイミングが難しいため、妊娠検査薬だけでは妊娠している、または流産したと診断することはできません。

妊娠が成立したかどうかの診断は、たとえ妊娠検査薬で陽性や陰性のどちらとなった場合でも、必ず病院で行ってもらいましょう。

胚移植後の14日後に検査をしましょう!

あくまでもチェックの意味での妊娠検査薬の使用なら、胚移植後14日目以降に行うようにしましょう。妊娠検査薬は、結果が曖昧に出ることも多いものです。

その結果によって、陽性が出ると妊娠したと決めて喜んだり、陰性だと流産してしまったと落ち込んだりと、一喜一憂しないようにしましょう。不妊症の治療を行なっていると、このようなことに敏感になりがちですが、特にストレスは天敵なのです。

体外受精の着床時期に起こる症状とは

症状とは

着床する時期、つまり妊娠のごく初期の時期にはほとんど症状はありません。しかし、自分の体をよく観察している人や、変化に敏感な人は、何かの状態の違いに気づくこともあります。

着床する時期に見られる症状としては、お腹の下の方がピリピリすることや、オリモノがサラサラしていること、眠気、だるさ、吐き気、食べ物の好みの変化などが現れることもあります。

しかし、これは、生理前の症状とよく似ているので、症状があるからといって妊娠していると判断することはできません。

体外受精のリスクとは?

2017.08.27

妊娠初期におこる化学流産

また妊娠の初期に起こる化学流産ですが、流産のイメージである出血はほとんどありません。妊娠初期には少量の出血があることがありますが、これは絨毛が子宮内膜を傷つけることによってのものです。

出血があったからといって流産したということではないのです。もし、心配なら受診することをオススメします。

hCG注射後に注意することは?妊娠検査薬を使うには?

注意する

胚移植後に、着床しやすくするために場合によってはhCGを注射することがあります。hCGを注射した後は、当然、尿中のhCG濃度は高くなります。そのため、hCG注射後は、妊娠検査薬を使用しても実際の正しい結果は得られません。

注射後のhcg濃度は?

注射後のhCG濃度は、注射の内容にもよりますが5日から2週間ほどの間高くなっています。その後、hCG濃度は本来の濃度に戻りますが、妊娠検査薬を使用したい場合は、治療を行なっている医師にいつころ使用したら良いのか相談するといいでしょう。

体外受精の妊娠検査薬で陽性が出たら?

検査薬

妊活中で、不妊症に悩み、赤ちゃんを望んでいる人にとって妊娠検査薬で陽性が出たらとても嬉しいものです。なんとなくお腹に赤ちゃんがいると感じてお腹が愛おしくなったり、出産後の育児をイメージしてママとなった喜びを感じることもあることでしょう。

しかし、先ほどもお伝えしたように、妊娠検査薬は誰でも使うことができ、検査のタイミングや、陽性の反応の判断は人それぞれの価値観もあります。正しい日数や状態で検査することも大切です。正しい状態で検査できたかを確認しましょう。また、赤ちゃんができたという喜びを少し冷静に落ち着かせて、妊娠判定日に正確に診断してもらいましょう。

妊活をがんばってママとなり、お腹の胎児が育っていくこと、そして出産となることはとても素敵なことです。そして、出産後にはすぐに育児も始まります。妊活はママとなるこがゴールではありません。大切に胎児を育て、出産後の育児もとても大切なことなのです。

東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。