特別養子縁組ができる民間団体は?

不妊治療を数年頑張ってはみたものの、子供を授かることが出来ず、特別養子縁組の制度を利用して、養親になる決意をした夫婦がいます。しかし、この夫婦たちは、どのようにして、子供あるいは赤ちゃんを養子にすることが出来たのでしょう。

特別養子縁組は、児童相談所に相談する場合と、特別養子縁組を斡旋する民間団体によって、紹介してもらうことができます。そこで、今回は、特別養子縁組ができる民間団体について、ご紹介しましょう。

特別養子縁組ができる民間団体

特別養子縁組を希望する養親希望者は、どこに行けばいいのでしょうか?

民間団体

現在日本には、厚生労働所のHPに載っている第2種社会福祉事業の届け出を行っているのは、29団体です。全国の都道府県に必ずあるわけではありませんし、その多くは東京にあります。やはり、東京は人口が多いためでしょう。

種類別で紹介すると、医療法人、認定NPO法人、NPO法人、公益社団法人、一般社団法人、任意団体、個人です。この特別養子縁組を斡旋する民間業者は、都道府県の「許可」を受けなければいけません。2018年4月に「民間斡旋期間による養子縁組の斡旋にかかる児童等に関する法律」が施行され、認可制から許可制に移行したのです。

今までは、申請した誰でもがあっせん業をすることが出来ましたが、「営利目的で、養子縁組を斡旋事業を行うものではない」という理由から、一定の条件をクリアした業者のみが特別養子縁組の斡旋を行うことが出来るようになったのです。

費用は団体や個別によって異なります。費用の多くは、特別養子縁組をするためにかかった実際の費用でしょう。その費用とは、養親の説明会や研修会の費用や、妊娠したけれど、さまざまな事情から、出産後赤ちゃんを育てることができない母親へのサポートなどです。

児童相談所

児童相談所に、養親を求める場合は、里親制度に登録する必要があります。研修や説明会の内容、回数については各自治体によって異なります。この児童相談所では、0歳の赤ちゃんを引き取ることはあまりありません。妊娠し、出産しても育てることが出来ず、産みの親から手放されてしまった赤ちゃんは児童相談所ではなく、乳児院に送られるからです。

児童相談所の施設に引き取られる子供は、虐待されていた場合が多く、その子供たちを養子にするということになります。また児童相談所で委託した場合は、費用はほとんどかかりません。しかし、児童相談所は虐待児童の保護などの仕事に日々追われてしまい、養子縁組まで手が回らないのが現状のようです。

特別養子縁組を民間団体で行う場合のメリット、デメリット

施設などにいた赤ちゃんや子供を、実の子供として、特別養子縁組を組むことは、紙面上は条件を満たしていれば、可能ですが、やはりこの制度には、メリットやデメリットがあります。それはどういったものなのでしょうか。

特別養子縁組のメリット

特別養子縁組のメリット
実の子供とかわらない扱いになる!

不妊治療を何年していても、子供を授かることが出来なかった夫婦にとって、産みの親でなくても、この制度を利用することにより、親子関係が実子と同じように成立させることができるという点です。

この制度には、養子になる子供に制限があります。原則6歳未満の子供を養子にすることができるため、就学前の子供や生まれて間もない赤ちゃんを引き取ることが出来ます。

不妊治療はとても辛いものです。親になりたくても、親になれなかった夫婦が、養親になることによって、家庭を築くことができるという幸福を得られることが出来ます。また、産みの親から虐待などという理由で施設に引き取られていた子供を、温かい家庭の場を提供することが出来ます。

特別養子縁組のデメリット

特別養子縁組のデメリット
周りに伝えた時の反応がまだよくない。

もともと親子関係のない子供を、特別養子縁組の制度を利用して法律上、親子関係ができたとしても、やはり日本ではまだ、養子縁組がポピュラーではないため、周りの目を気にする夫婦はいるでしょう。

また、いずれ養子になった子供に、ある一定の年齢が来た時、その事実を伝えなければいけません子。これは子供によって違うでしょうが、養育してくれた養親は大事ではあるけれども、産みの親のことが気になる子供もいるかもしれません。

そうなったとき、何十年にわたって形成してきた家族の形が、変わってしまう可能性もあります。特別養子縁組の養親希望者は、養親になる前から、斡旋業者から、研修や説明会を受けることになります。親になる大変さ、覚悟を決めることは、簡単なことではありません。

産みの親だからと言って、当たり前のように母親になれるわけではありません。母親が実の子供を虐待することもあります。

この特別養子縁組は、子供ができない人が子供を育てるための制度ではありません。児童福祉のための養子縁組の制度です。さまざまな事情で育てらない子供が家庭で養育を受けられるようにすることが目的です。

養子縁組を組む前から、子供を養育するための覚悟を持つというのは、簡単ではあません。妊娠を経験せずに、母親になる努力をしなければいけないのです。

特別養子縁組を民間団体で行う場合の費用

費用は?
特別養子縁組にかかる費用は100-200万くらい!

特別養子縁組にかかる費用は、基本、育ての父母が負担することになっています。しかし、この費用というのは、「寄付」という形ですすめられています。なぜなら、この特別養子縁組を斡旋する民間団体は、法律上、営利目的で行ってはいけないからです。

具体的な費用は、団体などによって異なりますが、数十万円のところもあれば100~200万円ということころもあります。赤ちゃんがどうしても欲しくて、特別養子縁組をすることを決めた人達にとって、この金額は高額なのか否かはというのは、夫婦で考えて決めることです。

また「寄付」という名のもとの費用というのは、赤ちゃんを産む妊婦さんのサポートから、養親の研修などに使用されます。

里親制度とは違う

特別養子縁組や普通養子縁組は、里親制度とは全く異なります。里親は、一時的に子供を養育することで、児童相談所を通じて、子供を預かるものです。つまり、委託事業になります。毎月、手当も発生しますし、戸籍上は親子にならないため、苗字も変わることはありません。

里子に出される子供は、さまざまありますが、産みの親が、さまざまな事情で出産後、子供を育てることが出来ないため、一定期間、子供を里子に出すというケースがあります。

まとめ

いかがでしたか?特別養子縁組ができる民間団体について、ご紹介しました。特別養子縁組制度を利用して、養親になるということは、実の親としての責任を負うことになります。

またこの制度は、子供を救うための制度です。

子供の人生と自分の人生に、大きな決断をするわけですから、自分の目でしっかりと確かめて、納得のいく民間団体を選ぶようにしましょう。

東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。