インドで代理出産するには?

2002年、インドの法律で代理出産が認められました。以後、安価なプログラムが魅力となり、世界中の不妊に悩むカップルがインドに渡りました。巨額産業となったインドの代理出産サービスですが人権に関わる批判が相次ぎ、規制が強化された2015年、外国人の依頼は禁止されました。

代理出産先進国といわれるアメリカと比べ、インドの代理出産プログラムにはどの様な特徴があったのでしょうか。費用やリスク、成功確率や安全性、生殖医療の技術レベルなどについてみていきたいと思います。

インドの代理出産のメリット

メリット

インドの代理出産プログラムの魅力はまずその費用の安さでした。アメリカでこれを行った場合、2000万円程度かかるところ、インドなどアジアの国では500万円前後の費用で済んでいたのです。

既に様々な検査・診断を受け、体外受精などの不妊治療を続けきたであろう夫婦にとっては、この経済的負担の軽減はありがたいものだったはずです。費用の安さは最大のメリットでしょう。

インドでの代理出産のデメリット

一方のデメリットとしては、アメリカと比べ規制や法律、契約方法などの面でしっかりとした整備がなされていなかったことがあげられます。現在も代理母出産自体は法律的に合法でありインド国内の病院・クリニックで代理母出産は行われています(外国人の依頼は禁止、代理母の年齢は21歳から35歳まで)。

しかし、かつては代理母に関する明確な法規(年齢制限など)が定まっていなかったようです。この様な状況がインド国内のブラックマーケットが横行する温床であるとの批判がありました。

インドの代理出産の成功確率

確率

依頼者にとって当然気になるのが、代理出産プログラムの成功確率についてみてみましょう。

成功確率について

一般に代理出産の妊娠の確率は代理母に移植される受精卵の質によって変わります。言い換えれば、精子及び卵子提供者の年齢が若ければ若いほど移植される受精卵の質は高まり妊娠の確立も上がるということです。したがって、依頼者の年齢や使用される精子と卵子の質により条件は変わります。

また、代理出産はその病院やクリニックの医師の技術力によっても妊娠の確率に差が出るもののようです。インドの病院・クリニックには高い技術力をもつ医師がいるといわれますが、その質は平均的ではなく、インドという括りで一律にその妊娠確率を示すことは出来ません。これはどの国で治療を行ったとしても同じです。

インドの代理出産の安全性について

安全性

代理出産プログラムの安全面でのリスクについて、インドの生殖医療技術のレベルは一般に高いといわれています。インドの裕福層ばかりでなく、世界各国のカップルがインドに渡り代理出産を行っていたという事実からもインドの生殖医療技術の高さが分かります。

医療技術は?

2015年時点で385の生殖医療クリニックが存在していたといいます。競合によってサービスの質も一定は保たれていたのでしょう。

実際にインドの医師は海外の病院などで医療技術を学んだ人が多く医師の技術レベルは高く安全であると言われています。しかし、すでに述べたように、その質は平均的でなく悪質な医師もいるようです。

インドの代理出産の法律と安全性とは?

また法律や規制、契約等の面での不十分などから発生するトラブルもあります。2008年にはインド国内の病院で代理出産により生まれた赤ちゃんが依頼夫婦の離婚を原因に出国できなくなったという事例がありました。インドでの代理出産にはこのようなリスクがあったようです。

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インドの代理母出産プログラムの内容

インドで行われていた代理出産プログラムの内容とはどのようなものでしょうか。

代理出産プログラムとは

一般的な代理出産プログラムは、依頼者夫婦の妻の卵子と主人の精子を体外受精し、その受精卵を代理母の子宮に移植する、という医療方法で妊娠させ赤ちゃんの出産を試みるものです。この場合、生まれてくる赤ちゃんは遺伝的に100%依頼者である主人と妻のものを受け継ぎます。

検査等によって依頼者夫婦の妻に卵子の問題があると診断された場合、ドナー卵子による代理出産プログラムの適応となります。主人の精子と卵子ドナーが提供する卵子を体外受精させ、その受精卵を代理母に移植して赤ちゃんを出産させる、という医療プログラムです。生まれる赤ちゃんには卵子ドナーの遺伝子が入ります。

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インドの代理出産のドナーについて

インド人

インドに限らず多くのアジア人女性が代理母のドナー登録を行うことの主な目的は、貧困生活から脱け出すことです。発展途上国であるインドに代理母契約ビジネスが広く普及したのはこのためです。代理母ドナーへの謝礼金は、アメリカの代理母が得るそれと比べれば小額です。

しかし、契約によって得られる謝礼金はインドの貧しい人々にとってはとても高額なものなのです。

インド社会にはいまだにカースト制度の文化が根付いているといわれますが、代理母の契約ビジネスにもインド特有のカースト文化の影響が見られます。

インドの下級階層が多い

代理母となることは下級階層の人々がそこを脱け出すための手段なのです。

こどもを欲しがる海外の裕福層のために、インドをはじめとするアジアの発展途上国の女性がその子宮を貸している、という代理母契約ビジネスの実態はインド国内ばかりでなく世界でも多くの批判を生みました。

子宮レンタルビジネス

「子宮レンタル」の問題について、インドのスシュマ・スワラジ外相も女性の子宮が代理母制度によって悪用されていることを指摘、批判しています。こうして、2012年よりインド政府は代理出産ビジネスに関わる法律を厳格化し、外国人のために代理母となることを禁止する法案に至ったのです。

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インドの代理出産のエージェントについて

インドでの代理出産のために必要な、様々な検査・診断の代理手続き、ドナーや病院・クリニック等の紹介などを扱っていたエージェントは数多く存在しました。

メディブリッジ

日本の会社として有名なのは業界最大規模の「メディブリッジ」です。
インドに限らず、ひろくアジア地域、ハワイ、ヨーロッパを拠点に仲介活動をおこなってきました。しかし、現在では日本人がインド国内での代理出産依頼を行うことはできません。

baby for all

また「baby for all」というエージェントもインド代理出産で有名だったようです。インドにおける代理出産の第一人者という医師公認のエージェントだそうです。

今日現在のインド代理出産に関する情報を日本人に広く開示しているエージェントとして「さくらライフセイブ・アソシエイツ」があります。ホームページ上で最新の代理出産情報を公開しています。

インドの代理母出産に関する否定意見

代理母出産は、様々な不妊治療を重ねても、ついにこどもを持てなかった夫婦にとっての最終手段であり最後の希望となるものです。しかし、一方では国際的な貧困格差の問題や人権問題の要因にもなっています。

他人の精子や卵子を使い受精卵を作ることや、他人の体で出産する代理母出産について否定的感情を持つ人も相当数いるのが現状です。代理母出産を考える際には、その安全性や費用面についてばかりでなく、その他さまざまな問題についても深く考える必要があるでしょう。

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東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。

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