葉酸と神経管閉鎖障害の関係とは?

葉酸と神経管閉鎖障害の関係はあります。とくにリスク因子を持っていない女性に関しては、市販サプリメントで葉酸を1日0.4g妊娠前から摂取すると胎児の神経管閉鎖障害発症のリスクの低減が期待できます。

神経管閉鎖障害の妊娠がすでにある場合は、医師の管理の元に1日4.0g~5.0g(4000μg-5000μg)の葉酸の服用の場合、発症のリスクを低減できます。

神経管閉鎖障害

先天性の脳や脊柱に発生する癒合不全のことです。無脳症、脳癌、二分脊椎は含まれます。

神経管の下部に閉鎖障害が起きることを「二分脊椎」と呼ばれています。10,000人の5.59人が二分脊椎になるといわれています。

二分脊椎の起きた部位では、脊椎の骨が脊髄の神経組織を覆っていないため、神経組織が障害され、下肢の運動障害や膀胱・直腸機能障害がおきることがあります

神経管の上部で閉鎖障害が起きると、脳が形成不全となり、これを「無脳症」といいます。無脳症の場合、流産や死産の割合が高くなります。日本においては、10,000人のうち0.32が無脳症になるといわれています。

妊娠前から葉酸を飲む場合

実際に妊娠前から妊娠12週目まで、葉酸を補充した場合と葉酸を十分に取らない場合で、神経管閉鎖障害を発症する確率に大きな差が出ています。すでに神経管閉鎖障害を発症した子供をうんだ女性の場合、72%もリスクを削減できることが結果として出ています。

ただし1mg以上の葉酸を摂取する場合、医師の管理が必要になります。

市販の葉酸サプリで4000μgを摂取する場合

神経管閉鎖障害の経験者が市販の葉酸サプリで摂取をする場合は、催奇形性が指摘されているビタミンAなどの過剰摂取をしてしまうリスクがあるため、医師の管理下を推奨しているのです。

初産で葉酸サプリを飲む場合

初産の場合でも葉酸サプリメント摂取することで、神経管閉鎖障害のリスクを低減できることが証明されています。中国でも1日400μgの葉酸服用が証明されています。

妊娠の1ヶ月前から飲む必要があり

神経管閉鎖障害の閉鎖は妊娠6週末で完成するので、妊娠に気づいてからの葉酸服用では、神経管閉鎖障害のリスク低減目的での服用は遅すぎるようです。

基本的にサプリメントの副作用はないと旧厚生省から情報提供されています。

医師から葉酸の処方

医師からの処方で日本で1錠5mgの葉酸錠(フォリアミン)が処方できます。葉酸欠乏症の予防治療でない限りは、保険適応外になってしまいます。

東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。