卵子の老化

卵子は老化することをご存知だったでしょうか?卵子が老化すると、”不妊”、”流産、”染色体異常”といった問題がでてきます。卵子の老化が妊娠における重要な要素であるにも関わらず卵子の老化に関する誤った情報が多く流れております。

そこで今回は卵子の老化に関する情報をまとめ、高齢出産でも安心して子供を産むことができることについて理解してもらうためにまとまめました。

卵子の老化による妊娠への影響

卵子は年齢と同じだけ年を重ねます。18歳の卵子は 18年経過した卵細胞。28歳の卵細胞は、28歳年が経過した卵細胞、35歳の卵子は、35年経過した卵細胞なのです。卵子のもとである原始細胞は生まれた時に卵巣のなかにすでに存在します。

卵子が年をとることはわかりましたが、実際に卵子が年を重ねるとどうなるかご存知でしょうか。卵子が老化する受精しても受精卵や胚になる過程で問題が生じる可能性が高くなります。

そのほかにも染色体以上をもっている確率も増加してしまいます。よくあるケースとしては、正常な受精卵には染色体は46本存在します。 2本で1対の遺伝子セットが23セット存在しています。

しかしながら卵子が老化すると減数分裂に失敗して染色体が21セットと25セットに分かれてしまったりすることがあるのです。こういった異常のケースでは受精卵として育つ前に細胞が死んでしまったり、育っても着床をせずに流産してしまうのです。

卵子老化と出産年齢

女性の社会の役割における変化とともに、女性の出産年齢も高齢化してきました。今の日本における第一子の平均年齢は30.1歳です。全国で一番遅い東京だと31.6歳が平均となっています。

余談になりますが、江戸時代は30歳は出産の役割を終える年齢である”おしとね下がり”といわれていました。日本でも昭和で30歳が目安となっていましたが、時代は大きく変わり海外の基準は35歳であったために35歳まで引き上げられました。

卵子の老化と体外受精

卵子の老化して妊娠がしづらくなっても体外受精なら出産できるから大丈夫と思われている方も少なくありません。しかしながら体外受精は卵子を若返らせる手法ではなく、卵巣から卵子をとってきて、そこに精子をマッチングさせる手法になります。体外受精では卵子の老化問題を解決できません。

それゆえに体外受精において卵子は若いほうが成功率も上がってくるのです。卵子と精子が受精するプロセスでは排卵した卵子を卵管采がキャッチして卵管に入っていく中で、卵管膨大部という場所で精子と出会います。

しかしながら卵管がつまっていて排卵した精子と卵子がマッチングできないケースがあるため、体外受精が使われるようになったのです。

卵子の質と体外受精の年齢

日本は体外受精における妊娠率が50カ国中45位です。なぜかというと体外受精における年齢が他国と比べて高いからです。スウェーデンでは卵子の老化について知識がきちんとされており公的補助金は38歳までに設定されています。

そのため、公的補助に合わせて不妊治療のプランをたてるために必然的に年齢が若くなってきます。日本では体外受精の4割くらいが40代のため受精率が落ちてしまうのです。

卵子の老化と人間の成長

 

卵子は老化するという話はお伝えさせていただきましたが、卵子は妊娠3ヶ月でピークの700万個となり生まれる時には200万個になっています。そこからどんどん卵子は減っていく一方なのです。それがゆえに新しく卵子が体内で生成させることはありません。

そして思春期には20万個までへっているのです。そしてこの卵巣に眠っている卵子を原始卵胞といいます。1日 30-40個めざめて、月間1000個くらいが育ちます。その中で一番成長した1つが排卵して、それ以外は排出されてしまします。

卵子の老化と子供の成長

卵子が老化しているからといって子供の優秀さは無関係です。もし生まれてくる子どもの優秀さが卵子できまってしまうのであれば、兄弟の上の子ほど優秀でなくてはなりませんが世の中そうではありません。卵子が老化すると遺伝子が劣化するのではなく、遺伝子異常が発生した受精卵が生まれやすく受精、着床しづらいため確率が低くなるのです。

なので卵子が老化しているから、生まれてくる子どもの健康が心配とおもわれるかもしれませんが、ご安心ください。

卵子老化とピル

卵子老化とピルの関係。ピルをつかっている状態は無月経の状態に近くなります。そしてこの状況は昔の日本にみられました。その当時では今よりも高齢出産の数自体は多かったのです。

月経は女性の体に負担が大きいため、ピルをつかって無月経状態をつくることで体への負担と削減し妊娠可能年齢をあげることができるのです。

最後に

いかがだったでしょうか?

卵子の老化は避けては通れない問題になっています。ピルを使うことで妊娠年齢を伸ばすこともできます。しかしながら今の日本ではあまりにも性教育が遅れており、生理さえしっかりと理解していない女性もいたりました。

卵子の老化に関心をもったら一番卵子が若いのは今、卵子凍結も検討にいれながら妊娠のプランを立てていきましょう。

参考文献
・卵子の提供を受けて 母親になるということ高齢妊娠女性への聞き取り調査から /白石千晶
・病気が見える 産科
・プリンシパル産婦人科学会

東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。

6 件のコメント

  • 「卵子の老化」を読んだが、卵子の老化による出産のリミットについては比較的話題に上るが、ピル使用による妊娠可能年齢の引き上げについてはあまり知られていないと思うので、そういった情報について、政府や自治体が女性に向けてもっと情報を発信するべきだと感じた。

  • 卵子の元である原子細胞が生まれた時から卵巣のなかで生まれていることを知ることができました。又、年齢と同じだけの老化をしていることも知ることができました。高齢出産による、流産の確立が上がることや、染色以上になる可能性が上がることは何となく理解していましたが、ざっと知っているのみで詳しい理由まで知らなかったため、今回、このようなブログがあることで勉強になりました。学生の時から詳しく勉強できる環境があればよいのではないかと思える内容でした。

  • 年齢を重ねるごとに妊娠の難しを理解しました。私はまだ年齢が若いとか関係なく卵子の老化は始まるなんだと思いました。いろいろと困難はあるとおもいますが順調に生まれた子供になんお罪もありません、大歓迎で育てていきたいと思います。

  • 記事「卵子の老化」晩婚化が進み、少子化問題が深刻となっている現代の日本において、女性だけでなく男性も「卵子の老化」などについて、正しく理解することが必要だと思いました。いつでも産めるとか、いつでも妊娠できるという安易な考えの人が多いことによって、少子化が進んでしまっているのは事実だと思います。

  • おっしゃる通りですね。妊娠というと女性ばかりの問題となることが多いですが、男性の理解もとても重要になってきます!

  • 自分は男だし未成年なのでこういう事に関することはテレビで見るくらいだったので、
    この記事を読んで色々ビックリしました。
    卵子が老化するのも驚きましたが、
    卵子などの生殖細胞は古いのは排出されて、
    その分新しいのがつくられるとおもっていたので、
    卵子の元の原始細胞は新しくつくられないというのに凄く驚きました。
    この記事はもちろんコメントも読んでいて勉強になりました。
    これに限らず、色々な社会問題について考えないとなと思いました。

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