卵子凍結にかかる費用(値段)とは?

卵子凍結保存には、排卵誘発、採卵、凍結保存、解凍(融解)、体外受精、移植、着床といった流れで進んでいきますが、それぞれの流れにおける費用はクリニックによっても異なります。

そこで今回は、一般的な卵子凍結保存の費用感のご紹介から、東京で有名な卵子バンクやクリニックの費用をまとめてご紹介させていただきます。

卵子凍結保存の流れや費用は?

卵子凍結保存の費用

妊娠に至るまでは以下の流れになります。全体としてクリニックによって費用差分もありますが、10万前後から50万前後になります。方法論や、オプションによって前後しますので詳しく説明させていただきます。

①排卵誘発
②採卵
③凍結保存
④解凍
⑤体外受精・顕微授精
⑥移植
⑦着床

 

卵子凍結保存の費用: 1.排卵誘発

排卵誘発の費用

一般的に卵子の採取は排卵誘発剤などを使います。女性は月経周期毎に卵子は一つ排出されますが、排卵誘発剤を使用することで複数個の成熟した卵子を取り出すことができます。

まず初めに排卵誘発剤の治療を開始する前に、ホルモン状態や健康状態を確認するために血液検査などの事前検査があります。問題が無ければ排卵誘発をして卵胞を育てていきます。

誘発剤を使用している期間は卵胞の発育状態を確認するためにエコーや血液検査を行うため複数回の通院が必要です。さらに卵胞の発育が良くなければ注射や薬の投与もあり副作用もあります。排卵誘発剤は卵巣を刺激するため、副作用で卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になるリスクもあります。

卵巣過剰刺激症候群は、卵巣が過剰に腫れて腹水が溜まったり、進行すると血液が濃縮して血栓症が起きるといった症状が出ます。卵巣過剰刺激症候群の予防や薬剤によるそのほかの副作用には医師も十分に注意は払っています。しかし少しでも下腹部は張るなどの違和感があれば医師に相談するようにしましょう。

◇事前検査・排卵誘発:30,000円~

卵子凍結保存の費用: 2.採卵

採卵の費用は

卵胞が十分成熟すれば、卵巣から卵子を取り出す「採卵」です。採卵をすれば必ず卵子が取れるとは限りません。誘発剤の反応の個体差は大きく採卵時に既に排卵が起こっていたり、卵子が成熟していないなどが原因で事前にエコーで確認していた卵胞の数と同数の卵子を回収できないこともあります。

採卵では卵胞の個数や患者さんの希望によって異なりますが、卵子が少ない場合は痛み止めの座薬、複数ある場合は局部麻酔や静脈麻酔(全身麻酔)を行います。これらは採卵の費用に別途プラス費用がかかります。麻酔をした場合は麻酔ショックなどのリスクもあります。また、採卵は卵巣に針を刺すため稀に内出血を起こすこともあります。卵巣状態の確認のため採卵後7日ほどで受診が必要です。

◇採卵:10,000円~

卵子凍結保存の費用: 3.凍結/保存

凍結保存

採卵で成熟した卵子が採取できれば次は凍結です。マイナス196℃の液体窒素で瞬間凍結します。各病院により方針は違いますが一般的には保存年数の制限は無く、凍結期間による卵子の劣化も無いと言われています。

しかし多くの病院では日本生殖医学会のガイドラインにならって、採卵を39歳以下、保管期間を45歳までと設けています。
卵子凍結保存の費用は保存する個数によって違ってきます。また大半の病院では1年毎に保存料の更新があるため凍結保存期間によっても費用が変わります。

◇初回凍結費用(1年間)50,000円~
◇保存更新料(1年毎)20,000円~

卵子凍結保存の費用: 4. 融解・体外受精(人工授精)・移植

卵子融解

凍結した卵子は、妊娠を望むときがきたら融解します。凍結保存された卵子は人工授精ではなく、体外受精・顕微授精を行います。人工授精は自然妊娠に近い方法で、子宮内に送り込んだ精子が自力で排卵した卵子にたどり着き受精しなければなりません。

反対に体外受精や顕微授精は受精をする工程までを医療の力を加わえることにより受精する確率が上がります。そして精子と卵子が受精すると受精卵となり、発育やスピードに個体差はありますが細胞分裂を繰り返して胚という着床できる状態になります。体外受精・顕微授精では受精卵を胚になるまで培養していきます。

人工受精は採卵した卵子をわざわざ子宮内に再度戻して精子と受精するタイミングを待つというのは不経済ですし妊娠率も低いため行いません。体外受精もしくは顕微授精になるかはその時の卵子の状態やパートナーの精子の状態などによっても異なりますが、大半の医療機関が顕微授精で実施しています。

受精卵が胚になれば、次は子宮内に胚を戻す「移植」です。この移植した胚が着床すれば妊娠の成立です。

◇凍結卵子融解費用:20,000円~
◇体外受精・顕微授精:150,000円~
◇胚移植:50,000円~

卵子凍結保存のリスクやデメリットは?

2018.05.26

東京で卵子凍結保存ができるクリニックは?費用は?

クリニック

ここでは具体的にいくらかかるのか東京にある卵子凍結保存を実施しているクリニックを3つ例に挙げていきます。各HPより抜粋していますので、詳しくは各クリニックにてご相談ください。

●赤坂レディーススクリニック

住所:東京都港区5-4-7 The Hexagonビル4F
TEL:03-5545-4123
採卵の年齢制限は原則として39歳以下としていますが、40歳以上の方はまずはカウセリングを行い検討します。保存管理は満50歳の誕生日までです。

◇事前検査:20,000円~
◇排卵誘発:ケースごとに異なる
◇採卵:65,000円(+個数×20,000円)※無麻酔-15,000円減・平日-15,000円減
◇卵子凍結保存:クライオトップ1本につき30,000円(+本数×15,000円)
◇凍結保存更新料(12か月):クライオトップ1本につき15,000円
※クライオトップ1本につき3個までの卵子を保存

●オーク銀座レディースクリニック

住所:東京都中央区銀座2-6-12 Okura House 7F
TEL:03-3567-0099
年齢制限などはHPには記載がありません。
◇排卵誘発、超音波検査、診察、血液検査など:30,000円~
◇採卵:2個まで60,000円(+3個~10個で5,000円/個 +11個~
2,500円/個)
◇卵子凍結保存:30,000円+3,000円×クライオトップ数
◇凍結保存更新料:数量・期間により異なる
※クライオトップ1本につき3個までの卵子を保存

●杉山産婦人科(丸の内)

住所:東京都千代田区丸の内1-6-2 新丸の内センタービル5F
TEL:03-5222-1500(代表)
年齢制限は採卵は満40歳の誕生日まで、使用・保管は満45歳の誕生日までとされています。
◇感染症検査:20,000円
◇排卵誘発:30,000円~50,000円
◇採卵:200,000円
◇卵子凍結保存:50,000円/本
◇凍結延長更新料(12か月):50,000/本
※容器1本で2個までの卵子を保存

東京で卵子凍結保存をしている病院は?

2018.05.30

最後に

ここまで卵子凍結保存についての流れや費用を説明してきましたが、卵子を凍結保存しているから安心だという考えは辞めてください。自然妊娠と同様、体外受精などの高度不妊治療も女性の年齢増加に伴い妊娠率・出産率と低下します。

現段階では凍結卵子を使用した妊娠率・出産率は非常に低いとされています。卵子凍結保存はあくまでも選択肢のひとつであり、必ずしも妊娠を保証するものではありません。実際に、卵子凍結保存を推奨していない専門家もいます。

卵子の質に関わらず35歳以上での出産は高齢出産のリスクもあります。卵子凍結保存を考えている女性はそれぞれに置かれた状況や理由があると思います。

しかし共通していることは「子供が欲しい」という気持ちです。卵子凍結保存は費用も高く妊娠率・出産率も低いということを頭において、ご自身のライフプランを真剣に計画してくださればと思います。

東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。

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