子宮筋腫とは?

子宮筋腫とは性成熟期の女性に多く見られる良性の平滑筋種で、全妊娠の 0.5%~3.1%に合併しておきるものです。子宮筋腫は、直接的に不妊の原因にならないので、摘除せず進めて行くことが多いですが、不妊の原因となる場合はもあります。

サイズが10kg以上に大きくなって周りを圧迫しはじめ、妊娠中のこどもに十分な血液が届かなくなったり、子宮筋腫が産道通過をさまたげることで、出産の妨げをしたりと様々な影響を及ぼします。そこで今回は子宮筋腫の種類と及ぼす影響について見ていきたいと思います。

子宮筋腫とは?

子宮筋腫とは

先述した通り、良性の腫瘍です。女性ホルモンの影響で子宮筋腫が大きくなります。発生する場合は、複数個出現することが多く、数や大きさは多様です。できた筋腫のサイズやできる場所によって、症状が異なります。

できた場所によって、子宮の内側(粘膜下筋腫)、子宮の筋肉の中(筋層内筋腫)、子宮の外側(漿膜下筋腫)に分けられています。

妊娠中に出来た筋腫の影響としては、筋腫が胎盤への血流が流れるのを妨げるケース、結果として流産や早産につながります。筋腫が子宮内に多数できる場合、前期破水や、胎位に以上がみられることがあります。分娩時に症状がでていると、産道が閉じてしまい、帝王切開になるケースがあります。産褥期に症状がでる場合、子宮の収縮が妨げられ子宮復古不全に陥ります。

子宮筋腫の症状とは?

子宮筋腫とは

代表的な症状は2つです。1つ目、月経量が多くなることや血の塊がみられたりします。2つ目、月経痛がひどくなることです。その他の症状と見られるのは、月経以外の出血、腰痛、頻尿(トイレが近い)等があります。症状は、筋腫ができた場所によっていろいろですが、子宮の内側にできた粘膜下筋腫はサイズが小さくても症状が強くなる傾向にあり、月経量が多くなります。

一方で、子宮の外側にできた漿膜下筋腫は相当大きくなっても症状がでてこないのです。そのため、治療方法もできた場所と現れた症状によって変わります。若い人にできる子宮筋腫は、不妊になりやすかったり、流産の可能性があがるのも大きな問題です。

子宮筋腫の診断方法とは?

MRI

お医者さんにより内診検査や、超音波検査で簡単に診断できます。7cmを超える大きな筋腫や手術を考えるケースには、MRI検査をすることもあります。大きな筋腫の中には、約0.5%の確率で悪性の子宮肉腫が含まれていることがあります。子宮肉腫と子宮筋腫を見分けることは難しく、医者が大きさや患者さんの年齢、大きくなるスピードで判断していきます。

子宮筋腫の治療方法とは?

基本的には取り除くのがメインの治療法になります。手術を行う場合は2パターンあります。1つ目が、子宮を全部取ってしまう子宮全摘術です。2つ目が、筋腫だけ取る手術(筋腫核出術)があります。子宮を取り除くと妊娠ができなくなるため、子供がほしい方は子宮を残すために、筋腫だけ取り除く手術をしますが、手術の際、出血量が多くなるのがデメリットです。

7cmをこえたあたりから開口手術(お腹を切り裂いて開く)になりますが、まだ筋腫が小さく 7cm以下の場合は腹腔鏡検査(管を体内に通す)をします。ただし形や場合によっては腹腔鏡検査では取り除けないケースもあるため、必ず実施できるわけではありません。

そして筋腫は複数個同時にできていることが一般的なのですが、小さい筋腫は取り除かないことが多いので、後々取り除かなかった筋腫が大きくなってくることもあるので、注意が必要です。

一度取り除くと半年は妊娠ができない状態になります。妊娠中は筋腫が大きくなるものですし、筋腫があっても、無症状であれば妊娠することはできますので、あまり過敏になりすぎないようにしましょう。

子宮筋腫Q&A

 

妊娠中の子宮筋腫に関する悩み?

妊婦
妊娠中に子宮筋腫があることが検査でわかりました。問題ないでしょうか?
お医者さん
女性ホルモンの影響で妊娠中は筋腫が大きくなりやすいです。なので妊娠前にはきづかなかった小さな筋腫が大きくなることがあります。切迫早産と勘違いされることも多いのですが、サイズや症状によってもかわるのでお医者さんに相談してみてください。

子宮筋腫摘出後に関する悩み?

妊婦
子宮筋腫を子宮ごと摘出するとどうなりますか?
お医者さん
月経はなくりますが、妊娠もできなくなります。

参考
子宮筋腫| セントマザー産婦人科医院
病気が見える |  産科
日本産婦人科学会

東京大学教育学部卒業後、国立医学部に再入学。都内クリニックにて産婦人科医として勤務。年間 200 名以上の不妊治療の相談にのっています。趣味はホットヨガと、トレイルランです。基礎体力をつけるために日々健康的な暮らしを心がけています。気軽にご質問ください。